象印 ZOJIRUSHI

INTERVIEW
インタビュー
VOL.04

世界が注目しはじめている、おいしいごはんと海苔からなる、おにぎり。

2025年の日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)で「世界のおにぎり」の販売に向けてご一緒している大阪芸術大学さんとニコニコのり株式会社さんに「世界のおにぎり」プロジェクトについて話を伺いました。

前編はこちら

ニコニコのり株式会社 商品開発部 管理栄養士 戸田佳織さん

「世界のおにぎり」に関わらせていただき、世界各国でもおにぎり文化が広まっていくことを楽しみに思います。一方で、日本人が日常的に食べている「おいしいおにぎり」は、おいしいごはんとおいしい海苔があってこそ。日本の「ごはん」や「海苔」の素晴らしさもセットで伝えていきたいですね。いま、世界で健康食の一つとして海藻が着目されている流れを踏まえても、我々は海苔の専門家として海苔のおいしさやメリットを世界の方々に知ってほしいという思いがあります。
海苔にはうま味成分が含まれており、おにぎりに海苔を巻くだけで、よりおいしくなるんです。さらに様々な栄養成分も摂取できます。おいしさを感じながら健康になってほしい。大切な誰かを思う、海苔を巻くというひと工程に込められた、そんな日本の愛情の形も伝わったら嬉しいです。

デザイン学科 デザインプロデュースコース 4年 石田茉那さん:

確かに、おにぎりそのものへの注目度が高まっているな、という印象はありますね。昨年は3回、キッチンカーでお客さまにプロトタイプを販売する場にいたのですが、回を追うごとにお客さまが増え「世界のおにぎりって何?」と興味を持ってくださる方が増えている体感がありました。海外のお客さまも積極的に見にきてくださったのが嬉しかったです。

辻先生:

ファーストフードという文脈では、これまでハンバーガーが主流だったと思いますが、健康面も踏まえてもっとおにぎりがグローバルに広がってほしいと考えています。万博の先にまで続く共創デザインという視点では「日本の名産品であるごはんと海苔が、いろいろな海外の料理を包んでいる」という状況が面白いと考えています。大阪・関西万博で象印マホービンさんが「世界のおにぎり」「日本のおにぎり」両軸でメニューの提案を行うというのもいいですよね。日本古来のおにぎりに加えて、日本の名産物で世界の料理を包むという「新たな『世界のおにぎり』の魅力」を知っていただける。そんな懐深い食文化の先に、本質的な文化交流が生まれるだろうと期待しています。

ニコニコのり 戸田さん:

最後に一言なのですが、大阪・関西万博でも昨今のおにぎりブームでも「ご馳走おにぎり」が注目を浴びやすい状況だと感じています。それはもちろん、食の楽しさから文化交流につながる側面ではとても素晴らしいのですが、海苔の専門家としては、日常的な、何気ないおにぎりの素晴らしさも伝えたいなと欲張ってしまいますね。おにぎりはご家庭それぞれの味がある日本のソウルフードだと感じているので、海外の方にそういったところまで興味を持っていただけると、とても嬉しいですね。

最後にプロジェクトメンバーの学生の方々からメッセージを寄せていただきました!

デザイン学科 デザインプロデュースコース 4年 石田茉那さん:

ずっと一緒に走ってきたプロジェクトでもあるので、おにぎりを食べておいしいといっていただいたその先で、さらに興味を持っていただけるようなアクションにつなげるご提案もしていきたいと思っています!

デザイン学科 デジタルメディアコース 4年 今井凛さん:

僕自身が文化人類学や民族学に興味があるからかもしれないのですが、食事と文化・風習・行事というのはすごく密接な関係にあると感じています。食を知ることは各地で大切にされている価値観に触れることになると思うので、そういった機会の一つを提供できるといいなと思います。

デザイン学科 デザインプロデュースコース 3年 松岡えみりさん:

私は大学で大阪に来たので、それまではどこか他人事だった大阪・関西万博にこれほど近くで関わることができていること自体が楽しいです。アイデアを形にして届けることに興味があったことに加え、万博という大きなステージでそれが叶うというのは、改めて嬉しいですね。

デザイン学科 デザインプロデュースコース 3年 太子果穂さん:

親が前回の大阪万博を体験していたので当時の様子は話に聞いていました。万博自体とても楽しい特別な機会だなと思っているので、そこで「世界のおにぎり」をお届けできることが楽しみです。

デザイン学科 デザインプロデュースコース 3年 大橋ニカさん:

世界各国の風土や文化を調べながらレシピを考える過程で、その国のことを知っていくだけでも自分ごとになるのだな、という驚きがありました。おいしい!と感じること自体もすごいし、おいしい!の背景にある文化に触れてもらうと、もっと世界が身近に感じられるのもすごい。とてもいい取り組みだと思います。

デザイン学科 デザインプロデュースコース 3年 吉田早希さん:

私は幼少時からインターナショナルフリースクールに通っていて、海外の先生方とも多く触れ合う環境で育ちました。先生方の生まれ育った国の料理や各国の食文化を日本のごはんと海苔で包み、改めて紹介できることが嬉しいです。おにぎりって家庭料理のひとつで、そういった存在は世界各国にあるもの。先々の展望としては、おにぎりに限らず、そういった世界の温かな文化を伝えていくことにつなげたいとも思っています。

大阪芸術大学「わたしぼくデザインプロジェクト」
https://www.watashiboku.com/

ニコニコのり株式会社
https://www.niconico-nori.co.jp/