気づけば大阪・関西万博の共創パートナーへ

オフィス家具のあり方を追求していくと働き方、働く場づくりへ行き着きます。株式会社オカムラでは、そこから働き方や働く場の新しい価値を引き出すためにさまざまな共創活動を行う「WORK MILL（ワークミル）」という事業が誕生しました。現在はそのコミュニティマネージャーを務めています。今日の撮影の場であるここOpen Innovation Biotope “bee”もWORK MILLから誕生した、関西の共創空間です。新しい価値の創造につながる面白い発見が生まれる共創の場作りを目指しています。“bee”を舞台に、つまり大阪で、あらゆる方々と新しいことを共創しようと活動していくと、必然的に大阪・関西万博にぶつかります。 “bee”を活用いただいていた方々からのお誘いで、当社が大阪・関西万博の共創パートナー企業になりました。

そんな中、大阪・関西万博関連の活動が一気に加速するきっかけとなったのは、二神淳（ふたかみあつし）さんとの出会いです。二神さんは博覧会マニアの方で、世界中のありとあらゆる博覧会に駆けつけています。そんな二神さんがドバイの万博へ出向いていた際に、私が“bee”の担当だからと、養蜂で知られる国・リトアニア館の担当者とオンラインで会話するきっかけをくれたことがありました。世界各国の人々がひと所に居を構えて半年間過ごし、その過程で市民レベルの交流がうまれるってすごいな、と万博の底力に驚きました。そして、大阪・関西万博に本気で向き合いたいな、と決意を新たにしました。その後、大阪・関西万博を盛り上げようとそれぞれ勝手に活動しているメンバーで集まろう！と、株式会社人間の花岡さんから呼びかけがあり、集まって語り合ったのが「demo!expo」の始まりです。世間に対して時々感じる無関心なムードや新たなプレイヤーを批判的に見てしまうムードはもったいないことじゃないか、大阪・関西万博を契機に前例のないことにチャレンジできる人を増やしたい、などと深い話をしたのが印象に残っています。

「EXPO酒場」での取り組み

大阪・関西万博と心理的・物理的に距離がある人でも参加意識を持ちやすいような、街を舞台に盛り上げていく仕掛けをつくりたいと思いからスタートしたdemo!expo。demo!expoの「デモ」にはデモンストレーションという意味もありますが、一方で「いろいろあるけれど、“でも”、やろうよ」という意味も込めています。他人事で批判ばかりしていても何も変わらない。自分たちの街は自分たちで良くしていこう、まずは自分たちでできることをやっていこう！という機運は、今の日本には大切な視点ではないか、と考えています。

そして、大阪・関西万博1000日前のタイミングで、関西の2府4県で同時に「EXPO酒場」を開催しました。「EXPO酒場」とは、大阪・関西万博に興味がある人、万博をきっかけに何かチャレンジしたい地域の人々が集まり語らう、万博関係者と一般の方が分け隔てなく意見交換できる交流の場です。その様子がメディアで取り上げられると、なんと鹿児島の方から「EXPO酒場・鹿児島店をやりたいのですが…」と連絡をいただきました。その方との会話で「大阪・関西万博に他地域の人が行くだけでなく、各地域が万博をきっかけに自発的に盛り上がることで、それぞれの地域が街の魅力を発掘し、繋がりを広げることができる。その結果万博に訪れた海外の人や他地域の人を呼び込むことができるのでは。万博をチャンスとしたい！」という声があることを知りました。同様の声は東北の方からもいただき、もっと多くの地域の方々を巻き込んで万博ムーヴメントを起こしていきたい！と感じました。そうすることでこれまで以上に「EXPO酒場」というプラットフォームに意味や想いを乗せていける！これからだ！と思いを新たにした頃に、象印さんとの出会いがあったのです。