ライスマイル

ZOJIRUSHI
ライスマイル コミュニティ
ライスマイルについて
ごはん食で子どもは変わる

第3回

炭水化物の
良し悪しを知って、

子どもの成長をサポートしよう!

流行りの"糖質オフ"は
子どもにとって必要?不要?

糖質オフダイエットのブームで、悪者にされがちな炭水化物。炭水化物の中でも、糖質を多く含むごはんやパン、パスタなどの摂取を控えたり、まったく摂らない大人も多く、シルエットを気にする女子中高生や小学生にまで、その流行は広がっています。大人の場合、糖尿病やメタボリック予防のために糖質を制限すると、一定の効果がみられるのは事実。ですが、米国シモンズ大学が13万人の食生活と健康状態を20年にわたって調査をした研究では、総カロリーの60%を糖質から摂っている人に比べ、35%の人は死亡率が1.3倍以上高いことがわかっています。
こどもに糖質制限は必要なのでしょうか。小学校にあがると、自治体によって違いもありますが、「小児生活習慣病予防検診」が実施されています。血液検査でさまざまな数値を測るのですが、報告書をみると、4人に1人ぐらいは、コレステロール値が高かったり中性脂肪が多かったり、このままでは生活習慣病を発症する、という予兆の結果が出ているんですね。この数値を見た親御さんが、大変!うちの子どもも糖質オフしないと!と思い込んで、ごはんやパンなどを制限した食事を与える、なんてことをしていたとしたら、これは大きな間違いです。

食事のあとに、じっと座って仕事をするわけでもなく、基本的に動き回るのが子どもですが、ウォーキングを含む食後の運動は血糖値の急上昇を抑制します。子どもの生活習慣病は何が原因かというと、朝昼晩ごはんで必要な栄養が摂れていないことに加え、砂糖のいっぱい入ったジュースやお菓子の摂りすぎが報告されています。持病や疾患がある場合は別ですが、脳だけでなく体もダイナミックに使うエネルギー消費量の多い子どもにとって親の素人判断での糖質オフは危険なことで、むしろデメリットのほうが大きいのです。

炭水化物が免疫力にも
影響している?
炭水化物カットで生じるデメリット

炭水化物=太るというイメージが定着している日本ですが、本当にそうでしょうか。炭水化物とは、単なる糖質ではなく、食物繊維を含んでいることが特徴です。食物繊維には、太りやすさに繋がる糖質や脂質の吸収を穏やかにする働きがあり、米国の研究では生涯の食物繊維摂取量が多い人は体型がスリムであることがわかっています。
つまり、炭水化物は食物繊維を含むことで、自らダイエット効果を有しているのです。ただし、炭水化物に含まれる食物繊維は精製されると削ぎ落とされてしまうことから、白米や食パンになるとダイエット効果が薄れてしまい、血糖値が上昇しやすくなることから肥満リスクが高まります。炭水化物で太らないためには、食物繊維を多く含む精製度の低い炭水化物(玄米/雑穀米/ライ麦パン/全粒粉パン)を選ぶことがポイントになります。
ダイエット効果だけではありません。驚くべきことに、食物繊維は免疫力にも関係しています。子どもをあらゆる病気や感染症から守りたいというのは親にとって共通の願いといえますが、ある腸内細菌が食物繊維をエサにして作り出す物質が変化してできる「Tレグ細胞」という免疫細胞があります。実は、炭水化物が含む糖質と食物繊維は、腸内細菌にとって唯一無二のごちそうであり、食物繊維豊富なエサを食べたマウスはそうでないマウスに比べてTレグ細胞の生産量が2倍になったという理化学研究所の報告があります。

ある腸内細菌が食物繊維をエサにして作り出す物質が変化してできる「Tレグ細胞」という免疫細胞があります。実は、炭水化物が含む糖質と食物繊維は、腸内細菌にとって唯一無二のごちそうであり、食物繊維豊富なエサを食べたマウスはそうでないマウスに比べてTレグ細胞の生産量が2倍になったという理化学研究所の報告があります。
さらに、食物繊維は体の炎症を抑える働きを助け、感染症やアレルギー症状の重症化を防ぐ働きがあります。実際に、大阪で起きた学校給食による0157集団感染事件のときにも、重症化した子どもと軽症で済んだ子どもの違いには排便回数があり、排便回数が多い子どもほど症状が軽く済みました。軽症の子どもたちは和食の頻度が多かったことも報告されており、和食は食物繊維や水分が豊富なことから、症状の軽症に貢献したと考えられています。炭水化物をカットしてしまうことは、腸内環境にとってもデメリットが大きいといえます。
もうひとつ、私たち人間は一日に必要な水分のうち、半分を飲料ではなく食事から摂取する必要があります。水分は便秘の予防・改善を通じてよい腸内環境を保つだけでなく、肌や唇の潤いにも影響しています。夏場は汗で発汗量が増えますが、子どもは幼いほど体重あたりの必要水分量が多く、大人は体内の60%が水分ですが、なんと子どもは80%が水分でできています。それなのに、呼吸や肌から蒸発して失う水分量が大人よりも多いため、脱水症リスクが高いのです。近年、夏場の熱中症は命に関わる危機となっていますが、水で炊くお米は水分が豊富で、必要な潤いを与えてくれる大切な存在です。

大切なのはシュガーオフ。
食品表示チェックで脱"砂糖漬け"

糖質/炭水化物は悪者のイメージが定着していますが、前述した通り大切な役割もあります。問題はお菓子やジュースなどで砂糖や人工甘味料などをとり過ぎているという点です。子どもに大切なのは、糖質オフではなく、シュガーオフ! たとえば朝オレンジジュースを飲んで、お昼にお子様ランチでゼリーを食べて、おやつにアイスクリームを食べて、という食生活では、子どもの砂糖の許容量は明らかに超えています。
そうした食生活を続けていると見た目に太っていなくても小・中学生で生活習慣病の項目に引っかかってしまいますし、最近では3歳児の肥満でさえ、その食習慣を続けると30%が成人肥満に移行することがわかっています。
私が運営している予防医療・育児支援プロジェクト「ラブテリ」が0歳〜3歳の子育て世帯を対象に行った「こどもすくよか調査」では、離乳食/幼児食/普通食とステップアップするにつれて、野菜と果物の摂取量が減り、代わりにお菓子やファースフードの摂取量が上がることが明らかになっています。自我が芽生えて自己主張の強くなる幼児は、嫌いなものを食べたがらず、お菓子を食べられないと駄々をこねたりと、一筋縄ではいきません。心配しつつも要求に負けてジュースやお菓子を求めるまま与えてしまうこともあるでしょう。

では、砂糖の摂りすぎ、砂糖漬けを回避するにはどうしたらよいのでしょう。まず、パパママに提案したいことは、食品表示のチェックです。なぜなら、食品表示は"原材料の多い順に書いてある"からです。つまり、お菓子を選ぶときに「砂糖/ブドウ糖/異化液糖」から始まるものより、米などの食材から始まるものにするとよいでしょう。例えば、フルーツや野菜チップスなどいいですね。さつまいもチップスや、バナナやリンゴなどのチップスは、食物繊維も含まれていて、ナチュラルな甘みもあっておすすめです。チョコレートも誤飲やアレルギーが怖いうちは難しいですが、普通食になればナッツチョコにして、ナッツのミネラルが摂れてチョコレート自体の量ができるだけ少ないものにするのも手です。

わが家では、ジュースとお菓子はどちらかを子ども自身に選ばせ、ジュースを選んだ時は栄養不足ですので、ヨーグルトや甘栗、黒ごませんべいなどを与えます。ヨーグルトにも砂糖は入れず、血糖値が急上昇しにくいオリゴ糖や冷凍フルーツを常備して、トッピングして与えるようにします。
グミやゼリーは砂糖/水飴/ブドウ糖/異化液糖/果糖など、糖類が複数含まれていることが多いため、食品表示を見てできるだけ糖類の少ないもの、食感が硬めでミニサイズで少量で満足感を得られやすいものを選んでいます。飴は虫歯リスクが高いので与えない代わりに、野菜でできていてビタミン・ミネラルも摂れるラムネはオッケーにしています。

食品表示を見てできるだけ糖類の少ないもの、食感が硬めでミニサイズで少量で満足感を得られやすいものを選んでいます。飴は虫歯リスクが高いので与えない代わりに、野菜でできていてビタミン・ミネラルも摂れるラムネはオッケーにしています。
マウスの実験でも、砂糖の中毒性は立証されており、子どもがそれを知ってしまったら欲求するのは自然なことです。ですが、1日に摂取する砂糖の量はやはり親の采配が大きいもの。「ダメ!」を封じて「AとB、どちらかを選んでね」「コレ(お菓子)をひとつ食べるなら(苦手な)お野菜もひとつ増やすけど、どちらがいい?」と子供に選ばせたり、覚えて欲しくないものは一工夫してリピートさせないなど、将来のために知恵を絞りたいところです。
おやつ=補食自体は子どもの栄養補給には欠かせないものですが、おやつは砂糖を含む甘いものという先入観を捨てると、クッキーではなくて、おにぎりを食べさせようという発想にもつながります。要は、砂糖に依存させないことが大事です。骨が折れるところではありますが、病気になって後悔することは絶対避けたいですよね。悩みながら頑張っていきましょう。

ごはんレシピのご紹介 細川モモさんの著書
「成功する子は食べ物が9割」より!
牛そぼろと卵の2色丼 牛赤身肉と卵からダブルで鉄チャージ

材料(1人分)

  • あたたかいごはん

    茶わん1杯分

  • 牛そぼろ
  • 牛ひき肉

    200g

  • しょうゆ・きび砂糖

    各大さじ2

  • しょうが汁・かたくり粉

    各小さじ1

  • A
  • 1個

  • はちみつ

    大さじ1/2

  • 少々

  • 梅干し、万能ねぎの小口切り

    各適量

作り方

  1. 1フライパンに牛そぼろの材料を入れ、よくまぜてから火にかける。汁けがなくなるまで、まぜながらいためる。
  2. 2Aはよくまぜ、フライパンでいり卵にする(または耐熱ボウルに入れてラップはせずに電子レンジ<600W>で1分加熱し、泡立て器でこまかくほぐす)。
  3. 3器にごはんを盛り、牛そぼろ大さじ2~3と②、梅干しをのせ、万能ねぎを散らす。大人は好みで粉ざんしょうを振っても。

栄養UPポイント

鉄分はレバーに最も多く含まれます。赤身の肉にも多く、牛もも赤身肉は鉄分強化食材。
ステーキでドカンと食べるより、毎日コツコツとって体にストック!
卵(黄身)も、手軽に鉄分がとれる。

第1回

第2回

第3回

プロフィール 細川モモ

  • 予防医療コンサルタント
  • 社団法人ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事
  • 2011~2015 ミス・ユニバース・ジャパン オフィシャル
    トレーナー

両親のガン闘病をきっかけに予防医学に関心をもち、米国にて栄養疫学に出会う。米国認定資格を取得後、09年に日米の専門家を集めて母子健康増進プロジェクト「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。「卵巣年齢共同研究PJ」他、共同研究を複数を手がける。14年に三菱地所(株)とともに働く女性のための「まるのうち保健室」をオープンし「働き女子1,000名白書」を発表。自身の出産/子育て経験を機に産後のお母さんと子どもの健康をサポートするプロジェクトを立ち上げ、4桁の母子の健康状態をまとめた「こどもすくよか調査」を発表。著書「成功する子は食べ物が9割」が10万部突破、続編の「成功する子は食べ物が9割 最強レシピ」 (主婦の友社)も好評発売中。母子の栄養改善への取り組みが人気育児雑誌が選ぶ〈ペアレンティング・アワード2018〉他、複数のアワードを受賞。

著書紹介

成功する子は食べ物が9割

幼児・小学生ママ必読!
冷蔵庫の中身がカラダの
中身。

2017年11月発売

成功する子は食べ物が9割 最強レシピ

幼児・小学生ママ必読!
食べたものでカラダは
できている!

2019年6月発売